冬シーズンのタイヤ交換は計画的に

この記事では、冬のシーズン特有のタイヤ交換とチェーン規制についてまとめております。

運送業を手掛ける企業にとって、必ず毎年発生するタイヤの交換。

そのタイヤの交換は計画的にタイヤ会社と打ち合わせを行っていますか？

昨今、ニュースで異常気象が取り上げられており、気候変動が激しいのが現状です。

タイヤ交換の繁忙期になると、タイヤ会社の予約が取りづらくなりますので、その点も含めて本記事をご参考にしていただければと思います。

①　異常気象が毎年ニュースに

2020年12月、そして2021年1月、日本列島に寒波が流れ込み、記録的な大雪に見舞われたことは記憶に新しいのではないでしょうか？

特に2020年12月の記録的な大雪の時は、関越自動車道で最大2,100台の車が立ち往生し、解消までに2日かかったことが大きな話題になりました。

しかし大規模の立ち往生は2020年が初めてではなく、毎年、各地で発生しており、もしかすると今年も大雪による立ち往生が発生する可能性があるということになります。

長時間の立ち往生はドライバーの体調面にも影響がありますので、できる限りの対策はしておきましょう。

また、立往生に伴い車両故障が発生した場合には代車が必要となるケースもあります。その際は追加コストがかかることになりますので、その観点からもしっかりと対策しておくことがおすすめです。

ニュースでは「異常気象」と大きく取り上げられることが多々ありますが、天候の変化によって業務が妨げられる可能性がある運送業界にとって、常に危機管理体制を構築しておく必要があります。

②　異常気象時における措置

台風や豪雪等の異常気象時において、ドライバーの安全確保が第一優先ながら、トラックが横転する等の事故が発生しております。

このような背景もあり、2020年2月に台風等の異常気象時における輸送の在り方について定められました。

異常気象時の輸送はドライバーの身に危険を及ぼすことはもとより、横転等の事故によりトラック運送事業者は行政処分を受ける可能性があり、持続的な物流機能にも影響が生じる可能性があります。

今一度、下表をご確認頂き、異常気象時の対応策を事前にドライバーへ周知しておくことをおすすめします。

③　チェーン規制発令とは？

大雪時にタイヤチェーン未装着車の立ち往生により、大規模な車両滞留が頻繁に発生しています。その対応策として、チェーン装着車のみ通行が可能である「チェーン規制発令」があることをご存知ですか？

北陸・甲信・中国地方を中心に一般道および高速道路の13区間が対象（2021年7月現在）で、チェーン規制発令時は、スタッドレスタイヤを装着していたとしても通行規制対象となり、通行ができなくなります。

また、スプレーのような薬剤を吹きかけるタイプのチェーンも発令時は通行ができません。

「チェーン」という目で見て確認できるものを装着する必要があるということです。

冬のシーズンが始まる前に、

・チェーンを購入しているか？車両に携行しているか？

・ドライバーがチェーンの付け方を把握しているか？

を確認しておきましょう。

若手社員を採用している企業が増えているかと思いますので、社内研修等でドライバーの認知度を確認することをおすすめします。

チェーン未装着でチェーン規制区間を走行すると、罰則を受ける可能性がありますので、十分注意が必要です。

事前に天気予報をチェックして、チェーン装着の対策をしておきましょう。

※チェーン規制区間の最新情報は国土交通省のHPでご確認ください。

https://www.mlit.go.jp/road/bosai/fuyumichi/yukimichi1.html

④　タイヤの発注、付け替えは早めに

毎年定期的に発生するタイヤ交換ですが、下表の2020年トラック・バス用の市販用タイヤ販売本数の推移を見てわかる通り、10月がピークとなります。

本格的な冬シーズンが始まる前の10月、遅くても11月までにはタイヤの準備をされている方が多くいらっしゃいます。

冬シーズン前の10月にタイヤの発注が集中すると、納期が間に合わない等のトラブルが発生する可能性がありますし、交換したばかりのタイヤでは、運転に慣れるまでに時間がかかると感じるドライバーもいます。

その点も想定した上で、ピーク前の8月、9月に交換の計画をご検討ください。

⑤　まとめ：タイヤ交換、チェーン対策は早めに着手を！

「冬タイヤへの交換はシーズン直前に！」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、昨今の気候変動やタイヤ交換の繁忙期を鑑みると、早めにタイヤ会社と「交換時期」「必要本数」等の打ち合わせを行うことを推奨しています。

冬は物量が活発になるシーズンでもありますので、業務に集中できるように、今のうちに環境対策、安全対策についても検討してみてはいかがでしょうか？

ヤマトリースではタイヤの販売だけではなく、タイヤ交換を含めたメンテナンスリースも取り扱っております。

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