画像

金融商品いろいろ

トラックリースのメリット・デメリットとは?他の契約との違いを比較

2022.12.22 17:15:10

トラックを増車するとき、リース契約を検討される方は多いことでしょう。

しかし契約前にリース契約のメリットとデメリットを理解し、果たしてリース契約が自社にとって最適な方法なのかをじっくり吟味する必要もあります。

今回はリース契約のメリットとデメリット、リース契約の種類別のメリットについてご紹介します。

トラックを増車する際、リース契約を結ぶのがベストかどうか判断する材料としてお役立てください。

目次

①. トラックリース契約とは?

①-1. トラックのレンタルとリースの違い

①-2. トラックのローンとリースの違い

②. トラックリース契約のメリット

②-1. 初期費用の安さ

②-2. 資金繰りが容易

②-3. 必要経費として損金計上できる

②-4. 納車が早い

③. トラックリース契約の種類別メリット

③-1. 「ファイナンス・リース」のメリット

③-2. 「オペレーティング・リース」のメリット

③-3. 「譲渡条件付リース契約」のメリット

③-4. 「割賦販売」のメリット

④. トラックリース契約のデメリット

⑤. トラックリース契約の流れ

⑥. まとめ

① トラックリース契約とは?

「トラックリース契約」とは、リース会社がお客様の代わりにトラックを購入し、お客様は毎月一定金額をリース会社に支払いながらトラックを利用する契約形態のことです。

リース会社がトラックを購入するため、まとまったお金がなくても新しいトラックの利用ができます。

またトラックの所有者はリース会社ですから、トラックにかかる管理費を大幅に軽減できるメリットがあります。

①-1. トラックのレンタルとリースの違い

トラックの所有者がお客様ではないサービスには、「レンタル」もあります。

「リース契約」と「レンタル」の違いを表にまとめました。

項目リース契約レンタル
向いているトラックの利用期間1年以上の中期から数年間の長期1日または数回などの一時的な利用
トラックの所有者リース会社(お客様ではない)レンタル会社(お客様ではない)
解約の可否不可 ※解約する場合は解約料などが発生する可 ※当日または前日のキャンセルは、キャンセル料がかかる場合がある
保守・修繕義務お客様レンタル会社
契約終了後の選択肢返却・再リース・買取り返却

①-2. トラックのローンとリースの違い

※ここでは金融機関からの借入を想定

トラックを増車する手段の一つに「ローン契約」があります。

「リース契約」と「ローン契約」の違いを以下の表にまとめました。

項目リース契約ローン契約
向いているトラックの利用期間1年以上の中期から長期自己所有のトラックとして数年以上の長期
トラックの所有者リース会社(お客様ではない)お客様
解約の可否不可 ※解約する場合は解約料などが発生不可※解約する場合、ローンの残金からトラックの車両査定価格を引いた金額を支払う
保守・修繕義務お客様お客様
契約終了後の選択肢返却・再リース・買取り自己所有

「リース契約」も「ローン契約」も、トラックを長期間利用する場合にお得なサービスです。

② トラックリース契約のメリット

トラックリース契約のメリットは、初期投資や毎月支払う代金が安いことと納車までの期間が短いことです。

リース契約のメリットを知り、自社にふさわしいサービスかどうかじっくり吟味しましょう。

②-1. 初期投資の安さ

トラックリース契約の一番の魅力は、希望のトラックを初期投資が格安または0円で利用できる点です。

1年以上の中期から長期にわたってトラックを利用したい場合、ローン契約なら頭金のようにある程度のまとまったお金が必要になる可能性があります。

しかしトラックリース契約は、お客様の代わりにリース会社がトラックを購入してくれます。

お客様はリース会社にゆっくり余裕を持って代金を支払いつつ、トラックが利用できます。

②-2. 資金繰りが容易

トラックリース契約の場合、毎月お支払いするリース代金は毎月一定額です。

その一定額のリース代金には以下が含まれます。

※リース会社やプランにより含まれている内容が異なる場合があります。

・トラックの本体価格

・自動車税

・重量税

・自賠責保険

・メンテナンス費用

(・任意保険)

上記の内容がすべて含まれていながら支払い代金は毎月一定ですから、月々の支出がわかりやすく資金繰り調整の負担が軽減できます。

②-3. 必要経費として損金計上できる

毎月支払うリース代金は、全額「損金」として計上できます。

「損金として計上できる」とは、その年の確定申告時に必要経費として申告できるということです。

損金として計上できるのは、トラックの所有者がリース会社だからです。

仕事に必要だからリース会社へお金を払ってトラックを借りていると申告できます。

数年にわたってリース代金を損金計上できるため、節税効果が期待できます。

②-4. 納車が早い

ローン契約でトラックを購入すると、新車の場合は部品の調達や組み立てが必要なため納車までに時間がかかります。

たとえ中古のトラックでも、ローン契約の場合は頭金が発生するため、ある程度まとまったお金が必要になる可能性があります。

しかしトラックリース契約なら初期投資が抑えられるので、まとまったお金がなくても納車までの手続きが可能です。

特に中古のトラックなら、部品を調達する必要も組み立てる必要もありませんから納車までの時間も短くて済みます。

リース契約から納車までをできるだけスムーズに行いたい方は、契約に必要な書類をあらかじめ準備しておくといいでしょう。

以下の記事に、トラックリース契約にて必要な書類を詳しくまとめましたので、あわせてご覧ください。

トラックリース契約に必要な書類は?法人&個人事業主別にご紹介」 はこちら。

③ トラックリース契約の種類別メリット

トラックリース契約には数種類があり、それぞれ契約内容や契約満了後の選択肢が異なります。

「ヤマトリース」が提供しているトラックリース契約を例に、契約の種類やそれぞれのメリットをご紹介します。

③-1. 「ファイナンス・リース」のメリット

「ファイナンス・リース」とは、トラックの購入費用・トラック購入にかかるその他諸費用・リースの手数料の総額が、毎月のリース代金に含まれる一般的なリース契約です。

ローンで購入するより総額は高くなりやすいものの、まとまったお金を用意しなくてもトラックが利用できます。

リース代金に含まれているものトラックの購入代金、自動車税、重量税、自賠責保険メンテナンス費用、任意保険(リース保険を利用した場合)
リース契約満了後の選択肢買取り、再リース、返却
このような方におすすめ・まとまったお金不要で、できるだけ早くトラックを利用したい方・金融機関でローンを組む手間を省きたい方や融資枠を削りたくない方・できるだけ長期間、一括ではなく分割して経費を計上したい方・リース契約満了後、トラックを自己所有するか乗り換えるか、まだわからない方

③-2. 「オペレーティング・リース」のメリット

「オペレーティング・リース」とは、契約満了後の選択肢が「再リース」か「返却」のみのリース契約です。

リース代金に含まれているものは「ファイナンス・リース」と同じですが、お支払い総額が「ファイナンス・リース」よりも安い傾向にあります。

しかしリース契約満了時もトラックの所有者はリース会社になり、買取りは選べません。

リース代金に含まれているものトラックの購入代金、自動車税、重量税、自賠責保険メンテナンス費用、任意保険(リース保険を利用した場合)
リース契約満了後の選択肢再リース、返却
このような方におすすめ・まとまったお金不要で、できるだけ早くトラックを利用したい方・金融機関でローンを組む手間を省きたい方や融資枠を削りたくない方・同じトラックを長期間乗り続ける予定がない方・リース代金を経費計上したい方・支払い総額をできるだけ抑えたい方

③-3. 「譲渡条件付リース契約」のメリット

「譲渡条件付リース」とは、リース契約満了後にあらかじめ設定していた残価格を支払えば、トラックの「所有者」がリース会社からお客様に移る契約です。

リース契約満了後、再びリース代金を支払うことなく残価格を支払うだけでトラックを自己所有できます。

再リースによるほかのトラックへの乗り換えや返却はできません。

リース代金に含まれているものトラックの購入代金、自動車税、重量税、自賠責保険メンテナンス費用、任意保険(リース保険を利用した場合)
リース契約満了後の選択肢残価格で買取り
このような方におすすめ・まとまったお金不要で、できるだけ早くトラックを利用したい方・金融機関でローンを組む手間を省きたい方や融資枠を削りたくない方・将来的にはリース契約で利用したトラックを自己所有したい方

③-4. 「割賦販売」のメリット

「割賦販売」とは、トラックを購入したリース会社へ、トラックの代金を分割で支払うリース契約です。

お支払いが完了するまでは、トラックの「所有者」はリース会社になります。

リース代金に含まれているものトラックの購入代金、自動車税、重量税、自賠責保険メンテナンス費用、任意保険(リース保険を利用した場合)
リース契約満了後の選択肢お支払い完了後、トラックはお客様の所有になります
このような方におすすめ・リース代金を経費計上したい方・金融機関でローンを組む手間を省きたい方や融資枠を削りたくない方・将来的にはリース契約で利用したトラックを自己所有したい方

④トラックリース契約のデメリッ

費用が抑えられることと納車までの期間が短いメリットがある一方で、以下の4つのデメリットもあります。

これらのデメリットを回避したい場合は、トラックリース契約よりも「ローン契約」か「レンタル」の方がお得な場合があります。

原状回復する必要性があるため、トラックをカスタマイズできない。トラックの所有者はリース会社です。そのためトラックの荷台に自社ロゴなどのデザインを入れるなどのカスタマイズは基本的にはできません。「ローン契約」またはリース契約満了後に自己所有できるリース契約がおすすめです。
解約すると違約金が発生するトラックリース契約は解約できません。どうしても解約する場合は違約金など諸々の費用が発生します。仕事量の変化やスタッフの退職などで、トラックを使用しなくなったり使用回数が減ったりする可能性がある場合は「レンタル」がおすすめです。
リース契約の内容によってはリース契約満了後も自己所有にできないリース契約の内容によっては、リース契約満了後の選択肢が返却または再リースのみの場合があります。この場合、使用していたトラックを自己所有にはできません。トラックを自己所有にしたい場合は、「ローン契約」またはリース契約満了後に買取りが選べるリース契約がおすすめです。

⑤ トラックリース契約の流れ

リース会社により多少異なりますが、一般的には以下の流れでトラックリース契約が行われます。

①お客様が、中古または新車のトラック販売店で希望のトラックを探す

②リース会社がお客様希望のトラックを踏まえて、最適なリース契約プランを提案

③契約したいリース契約プランを選択後、リース会社がお客様へ見積書を提出

④見積書に納得したら審査へ

⑤審査通過後、リース契約を締結 ※契約の締結後は解約できません

⑥リース会社が、お客様が希望しているトラックを販売会社から購入

⑦お客様にトラックを納車

⑧リース契約開始。お客様はリース会社へ毎月定額のリース代金をお支払い

⑨リース契約満了

初めに、どのようなトラックを選べばいいかリース会社と相談もできます。

①から⑦までは約1~6か月かかり、⑧から⑨までは結んだリース契約により異なりますが、一般的に1〜7年のトラックリース契約を結ぶ方が多いです。

⑥ まとめ

トラックリース契約における、メリットとデメリットをご紹介しました。

トラックリース契約は、毎月のリース代金をすべて必要経費として計上できるうえ、毎月のお支払い額が一定で資金繰りしやすいメリットがあります。

一方で、トラックを自由にカスタマイズができなかったり長期間利用するとローンよりも割高になったりするデメリットがあります。

メリットとデメリットを共に理解し、自社にあった方法でコストを抑えつつトラックを増やしましょう。

ヤマトリースのリースサービス

トラックリース・割賦

メンテナンスリース

リースバック

グループリース